DHI植毛とは

DHI植毛とは

DHI(Direct Hair Implantation)植毛とは、専用のインプランター(Choiペンなど)を使用し、毛髪を一本ずつ直接頭皮に移植する方法です。

この手法では、ドナー(移植用の毛髪を採取する部位)から採取した毛根をそのままインプランターで植え付けるため、髪の生着率が高まりやすく、回復も早くなることが期待されます。

DHI植毛法は、特に髪を剃らずに施術できる点が特徴で、日常生活に配慮が必要な方にも好評です。また、FUE(Follicular Unit Extraction)植毛法と異なり、切開を伴わないため、術後のケアや回復においてもメリットがあります。

従来の植毛法では難しかった「剃髪不要」での植毛も可能になったのがDHI植毛です。

DHI植毛のメリット

自然な仕上がりと密度調整

DHI植毛法ではインプランター(Choiペンなど)を使用して毛根を直接移植し、毛髪の密度や流れを細かく調整できるため、非常に自然な仕上がりが実現します。これにより、患者様が希望する自然な見た目が叶いやすく、満足度も高い傾向にあります。

剃髪が不要で日常生活への配慮が可能

DHI植毛法では、髪を剃らずに施術ができるため、外見に配慮が必要な職業の方にも好評です。見た目を変えずに施術を受けられるため、施術後すぐに仕事や日常生活に復帰したい方に向いています。

短い回復期間

DHI植毛法では切開が不要なため、術後の回復期間が短く、ダウンタイムがほとんどありません。腫れや痛みも抑えられるため、施術後のケアも簡単で、すぐに日常生活に戻ることが可能です。

DHI植毛のデメリット

費用が若干高め

インプランターを使ったDHI植毛法は、他のFUEなどの植毛法と比べて費用が高めです(※エステペラの場合FUE植毛より5万円高)。

頭皮や毛髪の状態に左右されやすい

DHI植毛法は、健康な頭皮や十分なドナー密度が求められます。頭皮の健康状態が不十分な場合や、既存の髪の密度が低すぎる場合は、他の方法を提案させていただくことがあります。

FUE植毛とDHI植毛の違い

項目 FUE植毛 DHI植毛
自然な見た目 非常に自然で密度の高い仕上がりが可能 坊主にしなくても自然な仕上がりを実現
術後の回復 約7日間のダウンタイム 約3~5日間のダウンタイム
施術時間 6~8時間 6~8時間
頭髪の剃毛 ドナー部分を剃る必要あり 剃毛不要(必要に応じて一部剃毛)
適用範囲 広範囲の移植に適している 狭い範囲や高密度の移植に適している
費用 比較的安価 FUE植毛より高額
痛みの管理 局所麻酔で痛みを最小限に抑える 局所麻酔で痛みを最小限に抑える
主なメリット 広い面積に効率的に対応可能 自然な仕上がりで髪を剃らずに移植
主なデメリット 剃毛が必要であるため外見上の変化が大きい 費用が高く、時間がかかる
施術プロセス
1. 頭皮の状態を確認し、ラインの位置や密度、必要な株数を決定。
2. ドナー部分(後頭部など)と移植部分に局所麻酔を施します。
3. 専用のパンチツールで毛根を一つずつ採取。
4. 移植部分にスリット(穴)を作成し、自然な方向を調整。
5. 採取した毛根をスリットにピンセットで丁寧に移植。
1. 頭皮の状態を確認し、ラインの位置や密度、必要な株数を決定。
2. ドナー部分(後頭部など)と移植部分に局所麻酔を施します。
3. 専用のパンチツールで毛根を一つずつ採取。
4. 採取した毛根を専用のDHIインプランターで直接移植。

DHI植毛のプロセスと具体的な流れ

  1. 頭皮の状態確認と施術プランの策定

    1. 頭皮の状態確認と施術プラン作成

    DHI植毛では、まず患者様の頭皮や毛髪の状態を詳細に診断します。ドナー部分の毛根密度や移植部分の薄毛の進行具合を確認し、ラインの位置や密度を自然に見せるための施術プランを構築します。これにより、移植後の見た目が自然で満足度の高いものになります。

    また、移植に必要なグラフト(毛根単位)の数を算出し、費用や施術時間の見通しも事前にお伝えします。希望する仕上がりや生活スタイルに合わせた提案を行い、患者様が納得した上で次のステップに進みます。

  2. 局所麻酔の実施

    2. 局所麻酔の実施

    施術中の痛みを最小限に抑えるために、ドナー部分(主に後頭部)と移植部分の両方に局所麻酔を施します。この麻酔は患者様の状態に合わせて調整され、快適に施術を受けていただける環境を整えます。

  3. 毛根の採取

    3. 毛根の採取

    専用のパンチツールを使用して、ドナー部分(主に後頭部)から毛根を一つずつ丁寧に採取します。パンチツールとは、極細の円形メスのような器具で、直径0.6mm~1.0mmほどの極小な刃を備えています。

    毛根を包み込むように採取し、周囲の組織へのダメージを最小限に抑えます。

    DHI植毛法では、採取した毛根を専用のDHIインプランター(Choiペンなど)に直接セットし、そのまま植毛します。そのため、毛根が空気に触れる時間が短く、保存液での管理が不要となり、生着率の向上につながります。

    また、採取範囲を限定することで、周囲の毛髪や頭皮への影響を極力抑え、より密度の高い自然な仕上がりを実現できるのが特徴です。

  4. DHIインプランターを用いた直接移植

    4. DHIインプランターを用いた直接移植

    採取した毛根を専用のDHIインプランター(Choiペンなど)を用いて移植部分に直接植え付けます。このインプランターは、移植部分に事前にスリット(切れ目)を作る必要がなく、毛根を植え付けながら方向や密度を自然に調整できるため、仕上がりが非常に自然になります。

    DHI植毛法では、特に生え際のラインや密度の高い移植が求められる場合に適しており、他の方法では得られない自然さが実現します。また、施術中は毛根ごとに慎重に植え付けを行うため、時間を要しますがその分精度が高まります。

    エステペラでは、DHI施術時にアドレナリンを使用しません。これにより、生着率を5%前後向上させることが可能です。さらに、DHIインプランターの針は最大2回の施術で新しいものに交換し、衛生管理を徹底しています。

以上がDHI植毛の施術の流れとなります。しかし、施術そのものだけでなく、術後のケアも重要となります。

術後ケアと回復サポート

術後のケアは、移植毛の定着率と頭皮の回復を左右する重要な要素です。患者様には、専用のアフターケア用品や洗髪方法について詳細な説明を行います。施術後1週間以内に洗髪が可能となり、術後の腫れや赤みも短期間で治まります。

また、定期的な診察や必要に応じた再診を通じて、移植部分とドナー部分の回復状況を確認し、患者様が安心して術後生活を送れるようサポートします。術後ケアケアの詳細は施術後のケアについてをご覧下さい。

DHI植毛が効果的な人の特徴と適用範囲

適した薄毛タイプと年齢層

DHI植毛法は、M字型や頭頂部の薄毛といった部分的な薄毛や、自然なヘアラインを求める方に適しています。一般的に20歳以上、65歳未満が適応とされており、特に薄毛が進行する前の段階から早期に施術することで、より良い仕上がりが期待できます。

※60歳以上の方は、毛根の健康状態や皮膚の回復力が低下していることがあるため、施術が難しい場合があります。
そのため、健康診断や心電図の結果、主治医の事前の紹介状が必要となる場合があります。

適用範囲とタイプ別の効果

部分的な薄毛、特にM字部分や頭頂部の薄毛に対してDHI植毛法は特に効果を発揮します。また、自然な生え際を重視する方にとっても最適な選択肢です。さらに、頭髪全体にわたる薄毛にも対応可能で、移植した毛髪が自然に定着するため、頭全体の密度を高めたい方にもおすすめです。

DHI植毛法のリスクと副作用

独自のリスクとその対策

DHI植毛法ではインプランター(Choiペンなど)を使って毛根を直接移植するため、施術精度が非常に重要です。高密度で移植する場合には、施術部位の血流や圧力に注意する必要があり、経験豊富な医師による施術が推奨されます。これにより、施術後の血行障害や生着率の低下といったリスクを最小限に抑えることが可能です。

術後に起こり得る軽度の副作用とそのケア方法

DHI施術後、頭皮に軽度の赤みやかゆみが生じることがありますが、これらは通常数日以内に治まります。医師の指導に基づくケアや、必要に応じて鎮静作用のあるローションや薬剤を使用することで、回復を促進します。また、洗髪時は指の腹を使ってやさしく洗い、強くこすらないようにすることが重要です。

事前のリスク確認と術後ケアのサポート体制

DHI植毛法に伴うリスクや副作用については、施術前のカウンセリングで患者様に十分な説明を行います。エステペラでは、術後のアフターケアを通じて、患者様が快適に回復できるよう万全のサポートを提供しています。事前の説明を通じて患者様に安心感を持って施術に臨んでいただける環境作りを心がけています。

DHI植毛法の将来性と技術の進化

DHI植毛法は、技術の進化に伴い、今後もさらなる改善が期待される植毛法です。施術器具や技術の向上によって、より効率的で自然な植毛が可能となり、施術時間の短縮や患者の負担軽減が進む見通しです。今後もDHI植毛法は、より快適で成果の高い治療法として発展していくでしょう。